「理想の死はない」


壮絶。

どんどん弱って意識朦朧となっていく医師を見た周りの人の困惑とショックの顔が超リアル。


生前饒舌な人が赤ん坊のようになっていく恐怖を、私は祖母で経験したので、よみがえって泣けた。


去年心気症っぽくなったとき、この住職で医師の、田中雅博先生の本をよく読んでいたのだけど、そこで書かれていた穏やかで、痛みがなく、恐怖を受け入れてく様は、そこにはなかった。


いや、本人は自分の思う通りにやったのかもしれないが、奥さんがそうさせなかった。とも言える。


同じく医師の奥さんは、「延命治療はするな」と言われていたのに、夫に対してなかなか痛み止めを使わず、リハビリさせたり、口から食べさせようとしたり、必死に抵抗していたのが印象的。


どんなにたくさんの患者を見送っても、自分の家族となると思うようにはいかない、と口惜しそうだった。生きていて欲しかったんだと思う。



「骨になるまで撮影してわかったことは、“理想の死”はないということ」



ナレーションがそう締めていたけど、その通りかもしれない。


理想の死とは…を考えることは、私のライフワークでもあるが早くも答えが出てしまった苦笑。

まあそれでも、考え続けるんだけど。

よく生きる

不安神経症(疾病恐怖)のリハビリとして他人の死生観を集めたり、役立つ情報を自分のために溜めています。

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