父② 告知
脳と肺に感染症を患いつつ、白血病も見つかった窮地の父親。
数字だけみると、今意識があり、まともに会話できていることが不思議なレベルで白血病なのだが。。
当人を交えて、医師からの説明を受けた。
・感染症の治りが悪く、血液検査でおかしい数字があったので調べたら、白血病であった
・感染症とはべつに今すぐ白血病の治療をしないと命の危機である
・つまり抗がん剤を使う
・使うか使わないか、当人が決める
今回、どう本人に伝えるか、つまり告知するかが、じつは非常に悩ましかった部分。
父親の病歴や性格を考えると、治療したとて厳しい予後や、今の状況をダイレクトに言うのは酷すぎると、私たちは思ったし、医師もそう判断していた。
治る病気と思っていたら、ありえん方向から死がやってきて、しかも治療はかなり手強い。
そんなの誰が言われたってショックすぎるね。
(*抗がん剤を使う以上告知は必須。そもそも今の時代、「告知しない」という選択肢は基本ない)
結果的に、医師は絶妙に押えるべきポイントは押さえつつ、ちょうどいいドライさをもって、状況を伝えていた。
あれはべテランのなせる業なのか、それとも職業上、いちいち感情移入して対応していられないがゆえの慣れなのか。とにかくうまいこと伝えてくれたのでそこは◎
説明を受けての父の希望は以下。
・抗がん剤はやる
・というか、とにかく今ある気持ち悪さ、どうにかしてほしい、どうにかしたい
・抗がん剤の副作用で、気持ち悪くなるのは嫌だ(耐えられるのか不安)
現状の気持ち悪さは小脳の炎症による影響なので、白血病とは別。だからそれは慣れるしかないのだけど、なんせ気持ち悪いことが一番つらい、と。
正直、今の血液状態で炎症がこの程度で治まっていることが不思議なほど、見た目は回復してきているように見える父。
だからこそ、極めて希望の少ない未来を知っている家族としては、今とても生き地獄。
でもその時間を大切にしたい。
しなければならない。
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